人間のような歌声で演奏してくれるソフトのことを「ボカロ」って呼んでる人がいますが、「VOCALOID(ボーカロイド)」と「ボカロ」はヤマハ株式会社の登録商標なんです。
あのようなソフトを一括りにして呼ぶ時には「歌声合成ソフト」や「ボーカルエディター」と呼ぶのが無難です。
言いたいことはここまでで伝えきったので、ここから先はボーカロイドやその他の会社のボーカルエディターについての与太話を書いておきます。
目次
テレビゲームのことを「ファミコン」って呼んでたのと同じ現象
テレビゲームが流行り始めた頃、任天堂の「ファミリーコンピューター(ファミコン)」が人気となり、周りの大人がゲーム機をすべてひっくるめて「ファミコン」って呼んでた時代がありました。
それと同じように、口頭で「ボカロ」っていう分にはさほど問題ない気がしてるんですよね。若い子たちの文化についていけないおじさんとして見られるくらいで。
ただ、文章や動画などの記録として残る場所では気をつけるべきです。商標なので、VOCALOIDのことを指す場合にのみボカロという言葉を使いましょう。
ボーカロイド以外の代表的な歌声合成ソフト・ボーカルエディター
VOCALOID以外の歌声合成ソフト、代表的な製品をいくつか挙げてみます。
- CeVIO AI
- VoiSona
- Synthesizer V
- NEUTRINO
- PiaproStudio
これらは全てボカロではありません。歌声合成ソフト、もしくはボーカルエディターです。
ボカロPと呼ばれる人がボカロを使ってない可能性も
このように多種多様な歌声合成ソフト・ボーカルエディターが存在するので、一般的にボカロPと呼ばれる人たちがVOCALOID以外のソフトを使ってる可能性もあります。
本来であれば、VOCALOIDを使って楽曲制作をしている人のみをボカロPと呼ぶはずなんですけどね。
ちなみに、僕はボカロPとしての活動はしてないものの、Synthesizer Vという歌声合成ソフトを使って楽曲を作ったことはあります。
今後この作品を世に出したとして仮にそれがヒットした時、僕がボカロPと呼ばれるのかどうか。一般の方からしたらどんな制作ソフトを使ってるかなんて知らないわけで、おそらくボカロPって呼ばれるんだと思います。
VOCALOIDではない「初音ミク NT」のややこしさ
歌声合成ソフトは歌声を扱うソフト本体のことを指し、歌声は別途ライブラリーを購入する必要があります。
VOCALOIDは歌声合成ソフトで、初音ミクは歌声ライブラリーです。
VOCALOIDの歌声ライブラリーと言えば初音ミクが有名です。初音ミクの歌声を使いたいがためにVOCALOIDを使ってる人も多いです。
ただ、「初音ミク NT」という初音ミクの歌声を扱うことができる歌声合成ソフト「Piapro Studio」も存在します。これが最もややこしいです。
初音ミクの声を聞いて、「あ、これボカロだ」って思ったとしても、ボカロで作っておらずPiapro Studioで作ってる可能性があります。
Piapro Studioで初音ミク NTを使って楽曲を作った人はボカロPと呼んでいいのかどうか。少なくとも作ってる本人はボカロPと名乗らない方が良さそうな気がします。
最後に
思った以上にややこしいことになってますが、少なくとも口頭で話す分にはボカロじゃないものをボカロと言ってしまっても問題ないと思います。
僕のようにブログ・動画・SNSで情報発信している人は、ボカロかボカロじゃないかをしっかり区別をした方が良いでしょう。僕自身も気をつけます!