音楽をやっているとオーディオインターフェイスって馴染みの製品ですが、最近では配信需要が増えたことにより、音楽をやっていない人でもチェックするようになりましたよね。
DTM歴20年以上の僕が、オーディオインターフェイスを選ぶためにチェックするポイントについてまとめましたので、参考になれば幸いです。
目次
僕なりのオーディオインターフェイスを選ぶ基準
僕がオーディオインターフェイスを選ぶ時に、チェックポイント的に見ているところをずらっとご紹介します。
いつ頃発売された製品か
まずはその機種が新しいものかどうかをチェックします。
オーディオインターフェイスは日々進歩しているので、最近のものほど音が良いことが多いです。
10年くらい使ってたそこそこの金額のオーディオインターフェイスが壊れてしまって、次のものを買うための繋ぎとして安い製品を買ったことがあるんですが、あまりに音が良くて結局数年使ってしまいました。
もちろん高額な製品はめちゃめちゃ音が良いものが多いですけども、そこまで求めないのであれば、最近発売された数万円のものの中から選ぶのが良いと思います。
逆にいうと、「有名メーカーの結構な金額するオーディオインターフェイスを中古で見つけた」という場合には注意が必要です。もちろん何年経っても素晴らしい製品ってあると思いますが、安い新品の製品を買った方が良い場合もあるので。
パソコンとの接続方法(USBなど)
パソコンとどのような規格で接続するのかも重要です。パソコン側がUSB-A端子なのか、USB-C端子なのか。USB 2.0なのかUSB 3.0なのか。接続端子と転送速度のスペックを見て、なるべく高速通信できるものを買うのが良いです。
最近だとThunderbolt 3対応のオーディオインターフェイスが増えてきましたね。
一昔前はFireWireという規格もあったんですが、現在だとよほど古いMac使い続けてない限りはMac側に端子がないので使えないですし、今となっては転送速度も遅いので選ばない方が良いです。
オーディオの入出力数
オーディオの入出力数も重要です。マイクやギターのケーブルをいくつ同時に挿すことができるのか、そして端子はどうなってるのかを確認していきます。
例えば、この記事執筆時に僕が使っているUR44Cというオーディオインターフェイスはフロント側にマイクとラインの両方に対応したインプットが4つあります。
自宅で使うだけであればアウトプットはステレオ2系統あれば問題なさそうですが、ライブで同期もの使いたいという場合に「PA卓に1,2chをステレオで送り、3,4chからクリックとオケを流してモニターする」という使い方をしたい場合には4アウト以上の製品を選ぶ必要があります。
また、稀に入出力数にデジタル端子(S/PDIFなど)が含まれてる場合もありますので、その辺りもチェックした方が良いと思います。デジタル入出力を使いたいということなら問題ないんですけどね。
MIDIイン/アウトの有無
オーディオの入出力と一緒にMIDIイン・MIDIアウトの端子があるかどうかもチェックしておきましょう。鍵盤を引いてDAWにMIDIデータを入力したいとか、逆にDAWで再生させたMIDIデータで外部音源を鳴らしたいという場合に必要です。
多くのオーディオインターフェイスにはだいたいMIDIイン/アウトもセットでついてますが、価格が安いもので機能特化型のオーディオインターフェイスにはついてなかったりするので、もし必要であればチェックしましょう。
僕は別途MIDIインターフェイスを用意するのも面倒なので、必ずMIDIイン/アウト端子のついているオーディオインターフェイスを選びます。
ファンタム電源
コンデンサーマイクを使いたい場合は「ファンタム電源」が必要になります。マイクにオーディオインターフェイスから電源を送ってあげることで使えるようになるんですね。ダイナミックマイクを使う場合にはなくても問題ないんですが、コンデンサーマイクを使うなら必須機能です。
先ほど紹介したUR44Cというオーディオインターフェイスの場合、1,2ch用と3,4ch用とそれぞれファンタム電源がついてまして、コンデンサーマイクを最大4本使うことも可能です。
僕が知る限り、YAMAHA AG06というオーディオインターフェイスでは1chではファンタム電源対応してるけど、2chは対応してないんです。こういうオーディオインターフェイスもあるのでご注意ください。
バスパワーで動くかどうか
オーディオインターフェイスの電源がどうなっているのかも確認しましょう。
「バスパワー」と言ってパソコンから電源を供給するタイプのオーディオインターフェイスの場合は、電源がない場所でも使えます。
もちろん、アダプターで電源供給する方が安定しますので、どういう環境で使いたいかによって選ぶのが良いと思います。自宅でしか使わないのであればバスパワー方式のメリットを受けられないですし。
僕が使ってるUR44Cはバスパワーにするかアダプターにするかをスイッチで切り替えられるので便利ですよ。
対応しているビット深度とサンプルレート
オーディオインターフェイスのスペックを見ると「24bit/96kHz」のような表記があるんですが、左がビット深度、右がサンプルレートです。
この数字が高いほど良い音質で録音ができるので、高音質で録音したい場合にはこちらの数字がでかい製品を選びましょう。
とはいえ、この記事執筆現在ではLogic Pro Xで32bitレコーディングはできませんし、96kHzと192kHzでどれくらい音が違うのかと言われるとなんともいえないですけどね。
24bitと32bitでは音質がかなり違うという話を聞いてますので、32bitレコーディングに対応しているStudio Oneユーザーは32bitでレコーディングできるオーディオインターフェイスを選ぶと良いかなと思います。
ループバック機能がついているかどうか
パソコンで再生させた音を生配信などに乗せようとすると、意外とめんどくさいんですよね。
そんな時にオーディオインターフェイスに「ループバック機能」がついているとボタン一発でできてしまうので、生配信したい方にはおすすめです。
付加価値ではあるんですが、ループバック機能がついてるオーディオインターフェイスが少ないので、ループバック機能が欲しい場合は一気に選択肢が少なくなります。10機種以内くらいになっちゃうんじゃないですかね。
UR44Cではハード側にループバックボタンはないんですが、ミキサーのソフトが付属していて、そのソフト内のループバックボタンを押すことで使うことができます。これはこれで手軽に使えて便利ですよ。
UR44Cについてのレビュー
オーディオインターフェイスを選ぶ際のチェック項目についてずらっと書いてきましたが、こうやって振り返って見るとUR44Cがなかなか優秀ですね。
レビュー記事を貼っておきますので、こちらもぜひ覗いてみてください。
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