友人の娘が就職する段階で悩んでいるという話を聞きました。
これまでにセミナーなどで仕事論を話したことがあって、大体の場合は副業・複業の話になるんですけども、今回はシンプルに「就職先を決めるときの考え方」について紹介します。
僕がもし学生時代に戻って就職するとしたらどんな基準でどんな仕事を選ぶのかをまとめました。
「どんな生活を送るのが快適か」を優先する
仕事選びをする際、仕事の内容も重要ですが、「その仕事をするにあたってどんな生活を送ることになるのか」を優先して考えた方が良いと思っています。
例えば僕の場合、食事や睡眠は毎日同じくらいの時間にしたいタイプの人間でして、これを優先するとできない仕事がたくさんあります。芸能界の出役はもちろん、制作会社やテレビ局員なども生活リズムが規則正しくなくて向いてません。
一方で、毎日同じことの繰り返しが嫌です。学生時代は飲食店で働きたいと思ってたんですが、ある日定食屋さんで毎日同じメニューを作り続けている店主を見て「この生活は僕には無理だな」と思ってしまいました。
ウェブデザイナーのアルバイトを始めた時に、「規則正しいスケジュールで生活したいけど、毎日同じことの繰り返しは嫌だ」という自分の理想を実現できる仕事だったため、今に至るまでこの仕事を続けて来れています。
これからなりたい仕事を調べるにあたり、できるだけリアルに想像して「何時に起きて何時からどんな作業をして何時に帰宅できて何時間の自由な時間と睡眠時間が確保できるか」みたいなことを考えた上で職選びをするのがおすすめです。
好きなことより得意なことが何かを考える
仕事を業務内容で選ぶ際にも重要なポイントがあります。
仕事の全体像が掴みきれておらず、ふわっとしたイメージで捉えると、実際に行われている業務内容とのギャップにやられてしまうことがあります。
例えばケーキが好きだからパティシエになりたいと思った時、華やかなイメージを持って業界に入ってみると、力仕事・体力仕事でついていけなかったりします。
つまり、パティシエはケーキが好きな人よりも、力や体力に自信がある人の方が向いていることになります。
好きなことと得意なことが揃っていれば問題ないと思いますが、ここで重要なのは下記の2つのポイントです。
- その仕事の業務内容の明確化
- 自分が得意なことの明確化
上記のパティシエの例のようなことがあるため、その仕事がどんな内容で、どんなスキルが適しているのかを調べる必要があります。
そして自分が得意なことが何なのかをより明確にしておくことも重要です。自分のことって意外とわかってないですからね。
この2点を明確にすることで、自分にとって向いている仕事を選びやすくなるはずです。
最初の段階では選択肢を狭めすぎない
自分の過ごしたい生活を優先し、好きなことより得意なことが生かせる職選びをしようとしても、それでもその段階で選択肢を狭めすぎないことも重要だと思っています。
厳密にいうと「先入観や思い込みだけで選択肢を消さないようにする」ことが大事です。
例えば「パソコンが苦手だからIT業界はやめておこう」みたいなことを考えるのはやめた方が良いです。
まず一つ目に「自分が苦手だと思っているだけでやってみたら思ったよりできてしまった」ということがあります。
僕は昔から絵を描くのが苦手でデザイナーにはなれないと思い込んでましたが、いまではウェブデザイナーというデザインの仕事をしています。もちろんグラフィックデザイナーに比べたら絵を描く機会は少ないものの、UIデザインとかロゴのデザインなどもやってます。
デザイナー=絵を描く、みたいな先入観がありましたが、ウェブデザイナーは特に全然関係ないです。コードを書くことの方が多いですし、illustratorやPhotoshopのスキルは絵を描くスキルとは全然別物でした。
他にも「その業界のリアルな仕事の仕方を調べてみたら思っていたような業務内容じゃなかった」ということもあります。
IT業界の例で言うと、一言にITと言ってもプログラムを書く仕事だけでなく、営業・広報などの様々な役割があります。
ウェブディレクターのような「サイト制作に関わるけどプログラムは書かない」仕事もあります。「パソコンでプログラムを書くことはできないけど、企画書なら書ける」のであればウェブディレクターになれる可能性があるわけです。
もちろん最初の段階である程度はやりたくない仕事を選択肢から外すことも大事なことなんですが、現時点での自分のスキルを基準にありかなしかを考えなくても良いと思ってます。
最後に
将来的には複業スタイルに移行するつもりで動くのが良いと思ってるんですけど、性格や特性的な向き不向きはあると思います。
一つの職業をしっかり極めるほうが向いてる人もいると思いますので。
僕はさまざまな理由から複業するようになって行ったんですけども、それについてはまた別記事にまとめたいと思います。