ChatGPT作詞能力比較!GPT-3.5とGPT-4に歌詞を書いてもらったらどのくらい違いが出るのか試してみた

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ChatGPTのGPT-3.5とGPT-4、それぞれで歌詞を書いてみたらどんな違いがあるのか実験してみました。

ChatGPTが出てきた当初、音楽でどうやったら生かせるかなということを考えていたんですが、その時に真っ先に思い浮かんだのが歌詞を書くことでした。

その頃まだGPT-3.5しかなかったので、GPT-4がリリースされてから歌詞を書くってことがなかったんですけども、ここらで改めてGPT-4がどれぐらい歌詞を書くのに向いているのか、というかどれだけの作詞能力があるのか見てみたいと思います。

僕は普段歌詞を書くことがほとんどなくて、バンド活動をやってると僕はボーカルじゃないので、作った曲をボーカルに渡して、ボーカルが歌詞を書いてくれるってことがほとんどなんですが、場合によっては仮歌詞を書いて渡した方が曲が伝わりやすかったりするので、そんな時には十分使えるレベルなのかなと感じました。

GPT-3.5に歌詞を書いてもらう

今回ChatGPTに投げる質問はこちらです。

以下の条件で歌詞を書いてください。
・テーマは「明日何を食べようかな」
・Aメロ4行 / Bメロ2行 / サビ4行 をワンコーラスとする
・作って欲しいのはワンコーラスのみ
・なるべく韻を上手に踏んでほしい
・サビの頭にキャッチーなフレーズが欲しい

この質問、まずはGPT-3.5モードで投げてみます。さすがにGPT-3.5だと出力が早いです。

出来上がった歌詞がこちら。

まず最初に行数は無視されましたね。Bメロは少なめに2行にしてほしかったんですが4行になってしまっています。

韻はほぼ考えられていません。

サビ頭にキャッチーなフレーズが欲しいという指令は、サビ頭という概念を理解できずに、サビの後にキャッチフレーズとして追加されてしまいました。

このように、こちらの質問のし方がざっくりだと、うまく出力できないのはGPT-3.5だなっていう印象です。

とはいえ、思ったよりちゃんと歌詞として作られています。文字数のばらつきが少なくて扱いやすそうですし、サビが「明日の食卓に願いをこめて」で終わる感じとか、それっぽい(歌詞っぽい)なと思いました。

GPT-4に歌詞を書いてもらう

続いてGPT-4に切り替えてから、先ほどと同じ質問を投げて歌詞を書いてもらいます。

ブラウジングもプラグインも不要なので、デフォルトモードにしておきます。

GPT-4の方が出力には時間がかかりますが、それでも十数秒で完成しました。

まず行数が指令通り反映されて、Bメロは文字数も少なめにしてくれました。

韻もしっかり意識してくれていますね。Bメロの「スパイス」と「アイス」とか、サビは「キーフレーズ」「フェーズ」「レース」と、意味よりも韻を優先してくれている感じは、仮歌詞として使いやすくて好みです。

サビ頭には鉤括弧を付けて、「おいしい未来 抱きしめて」というキャッチーなフレーズを入れてくれました。ちゃんとサビ頭という概念を認識してくれていて、そこにキャッチーなフレーズを入れようという心意気が素晴らしいです。

同じ条件でテーマだけ変えて再挑戦

歌詞のテーマだけを変えて同じ質問をしてみます。今度は夏の恋をテーマに歌詞を書いてもらいました。

こちらがGPT-3.5に書いてもらった歌詞です。行数指定が効かないことや韻の意識、サビ頭の認識がないままではありますが、ちゃんと夏の恋っぽい歌詞が書けていますね。サビ頭の「夏の恋 溶けていく」とか、それっぽい歌詞になっていると思います。

続いて、GPT-4に書いてもらった歌詞がこちらです。さっきより露骨に韻を踏みにいってるわけではないものの、末尾の韻は意識してくれていますし、GPT-3.5よりも言葉のボキャブラリーが豊富で、ぱっと見の印象はいい感じがします。

GPT-4の方が歌詞のフォーマットを学習した上で出力している感じがあって、仮歌詞のたたき台としては十分なんじゃないでしょうか。

Bardに歌詞は書けるのか

最後に、ChatGPTではなく、Bardにも歌詞は書けるのか実験してみました。

先ほどと同じプロンプトを使ってBardが書いてくれた歌詞がこちらです。GPT-3.5同様、細かい指令は聞いてくれず、コントロールが難しいです。

Bardは一回の質問で3つの案を出してくれるのが特徴で、とにかく数を出してほしい時にはいいかもしれません。

自分の引き出しにない言い回しが出てくるまでガチャを回す使い方なら、回答速度が爆速なBardは向いている気がします。

とはいえ、出力される歌詞のクオリティーが高くないため、ブレスト用に使えるかもっていう程度だとは思います。個人的にはこれならGPT-3.5の方がまだ頼りになるかなという印象です。

最後に

というわけで、ChatGPTのGPT-3.5とGPT-4のそれぞれで歌詞を書いてみて、どんな違いがあるのかを比較してみました。

指令を聞いてくれるGPT-4がやっぱり優秀だと感じますね。行数を指定したらその行数のまま出力してくれたり、韻を踏んでくれと言ったら韻を踏んでくれたり、サビ頭という概念をちゃんと認識してくれたり。こちらの意図を汲んでくれるのでコントロールがしやすい印象です。

とはいえ、GPT-3.5で作った歌詞も思ったより歌詞っぽい歌詞というか、ちゃんと歌詞の体を成しているので、歌詞のたたき台としては意外と使えそうな気もします。現状のBardよりもしっかりと歌詞を書いてくれてます。

僕が普段歌詞を書かないということもあって、これが実践レベルでどれぐらい使えるのかよくわかっていませんが、参考になれば幸いです。

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