日本語が未対応のGoogle Bardは現状何に使えるのか試してみた

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Googleの大規模言語モデルBardが日本でも使えるようになったので、早速触ってみました。

結論から言うと、日本語対応をしていないことを考慮しても現状だと、ChatGPTの圧勝という印象でした。

僕の使用用途がハマらなかった可能性もありますし、Bardのメリットもいくつかあるため、実験結果と感想を紹介していきます。

Bardでコーディングしてみる

まず最初に紹介したいBardの使用用途はコーディングです。

僕がChatGPTで最も活用しているのがコーディングということもあり、Bardで試してみたところ、ChatGPTと同じくらいの精度で回答を出してくれました。

僕は英語ができないので、まずはDeepL翻訳を使って英語の指令文を作ります。(正直これがめんどくさくて、日本語対応するまで使わないでいいなっていきなり思いました。)

HTMLとCSSだけを使って、待機画面に表示するローディング中のアニメーションを作ってもらいました。
回答はかなり速く、ChatGPTよりも待ち時間が少ないのは嬉しいところです。

こちらが生成されたコードです。僕からの指令がざっくりとしていたのにも関わらず、すぐに使えそうなコードに仕上がっていると思います。

回答を3パターン提案してくれるのもいいですね。

以前にChatGPTで同じことをやったので、その時のコードを見比べてみると、同じような精度で回答してくれていることが分かります。

WordPressのコードも書いてもらいましたが、概ねChatGPTができることはBardでもできているという印象です。

ただ、コーディングはChatGPTが得意とするところなので、Bardが日本語に対応するまでは、日本語で質問ができるChatGPTを使うと思います。

現状のBardのメリットがあるとするなら、回答の出力が速く、一回の質問で3つの回答を提案してくれることぐらいかと思います。

HTMLでマークアップは日本語が対象だとエラーが出る

また、HTMLのマークアップを手伝ってもらおうと思ったのですが、マークアップの対象のテキストが日本語だと、それだけでマークアップすらしてくれません。

マークアップの対象となるテキストが英語であれば、問題なくマークアップはしてくれるものの、日本でウェブサイトを作っている以上、日本語を使う機会が多いため、HTMLでマークアップしたい時は、ChatGPTを使った方が良さそうです。

ChatGPTが知らないような最新情報には強いが…

最新の情報を検索しながら回答してくれるのが、ChatGPTにはないBardのメリットなので、ChatGPTが知らないであろうMidjourneyについて、Bardに聞いてみました。

ネガティブプロンプトの入力方法についてChatGPTに聞いてみても、そもそもMidjourneyの事を知らないため、当然いい回答は得られません。

Bardに同じ質問をしたところ、1つ目の回答は間違っているんですが、2つ目の回答は正解でした。そして、3つ目の回答も間違っていたので、どの回答が正解なのか、そもそも3つの選択肢の中にちゃんと正解があるのかどうか、質問する側の知識も必要になってしまいますね。

ちなみに、僕はChatGPTにMidjourneyのマニュアルを覚えさせているので、そのチャットを使えばネガティブプロンプトの書き方を正確に出力してくれます。

最新情報を検索して拾ってきてもらわなくても、こちらから与えてあげたら解決するため、少なくとも現状はChatGPTの使い方を工夫した方が、使い勝手がいい印象でした。

シンセサイザーの音作り

Serumという人気のシンセサイザープラグインで、Super Sawの音をどう作ればいいのか聞いてみます。

こちらは一見それっぽい情報が出てきましたが、

ChatGPTの方がパラメーターの値もわかりやすく、現状だとChatGPTが優位でした。

もっと最新のシンセであれば、ChatGPTが回答できないため、Bardにメリットがありそうですが、先ほどのMidjourneyの事例のように、マニュアルをChatGPTに与えたら解決できるため、結局は出力する情報の精度が高いChatGPTのGPT-4モードが信頼できると思ってしまいます。

最後に

というわけで、GoogleのBardを触ってみたざっくりとした感想でした。

現状だと回答の出力がものすごく速いのは素晴らしいと思いました。

また、1回の質問に対して回答を3パターン提案してくれるのもありがたいです。

これであとは回答の精度がもっと上がって、日本語対応してくれたら、ようやくChatGPTと比較できるようになると思います。

日本語に完全対応した際に、検索エンジンと組み合わせた回答の精度がどれくらいなのかによって一気に活用できるサービスに化けると思いますので、Googleの巻き返しに期待しながらじっくりと待ちたいと思います。

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