2023年3月21日にAI関連のニュースが相次ぎまして、僕が見つけただけでも4つの大きな発表がありました。
まだほとんどのサービスは触ることすらできないんですが、こんなにいっぺんにリリースや情報公開が重なることはなかなか珍しく、どれもすごく気になる内容でしたので、速報としてそれぞれのサービスについてちょっとずつ触れておきます。
僕は昨今のAIに関連するニュースのウォッチャーの一人であり、開発者でもないただのエンドユーザーなので、詳しいことはよくわかっていません。間違いがありましたらご指摘いただけると幸いです。
目次
Google「Bard」がアメリカとイギリスで先行公開
GoogleのBardは以前から話題となっていた、ChatGPTに対抗する対話型のAIサービスです。
Bardは大規模言語モデルの「LaMDA(ラムダ)」を使用していて、OpenAIの大企業言語モデルであるGPTとの違いも気になるところですし、同じ検索エンジンにAIを搭載したBingとの違いについても気になるところです。
アメリカとイギリスで先行公開されていて、日本ではまだ利用することができません。
僕はGoogleの提供しているサービスが好きなので、Bardが使える日が来るのを楽しみにしています。
Microsoftが「Bing Image Creator」を公開
Image CreatorはBingに組み込まれた画像生成AIサービスで、OpenAIのDALL·Eを使っているそうです。
現在、プレビュー版が公開されていて、これまでリリースされてきた数々の画像生成AIサービス同様、プロンプトを入力すると画像を生成してくれます。
今回紹介するサービスの中で、2023年3月22日現在、唯一触ることができるのがImage Creatorです。
無料で利用可能で、クレジット消費をしますがゼロになっても画像生成速度が遅くなるだけで使うことができるようです。また、クレジットは時間経過で回復します。
Image Creatorについては、使用感を別の機会に掘り下げてから紹介しますので、今回はコーヒーの画像を生成したサンプルだけをご覧ください。
coffee on the tableとプロンプトを入力して生成された画像がこちらです。
比較のため、Stable Diffusionのサイトで同じプロンプトを使って生成された画像がこちら。
比べてみると、Image Creatorの方がちゃんとした画像を作ってくれています。(Stable Diffusionはコーヒー豆を散らばせがちです…)
もちろんStable Diffusionもどんどん進化していますし、最近バージョンが上がったMidjourneyも素晴らしいクオリティーなので、あくまで「ブラウザで操作ができて無料で利用できるサービスの中では頭一つ抜けてクオリティーが高い」という印象です。
現在はプレビュー版ということもあり、商用利用は不可とのことですが、正式版がリリースされたら利用範囲は広がると思われますので、当面は個人的に楽しむだけに留めておきましょう。商用利用ができないことのソースは下記のページです。
Adobeが「Firefly」を発表
FireflyはAdobeの画像生成AIサービスです。ついにあのAdobeが動いたということで注目を集めています。
Adobe Stockにある大量の画像を学習させることで、画像生成AIで問題とされている「学習データの著作権」についてクリアにしたとのこと。
ただし、「そもそもAdobe Stockにアップされてる画像の権利関係って大丈夫なんだっけ?」という心配の声も上がっているので、その辺りに注目しながら様子を見たいです。
また、ただのText to Image機能だけでなく、Photoshop、Illustrator、Premiere ProなどのAdobeのソフトと連携をして、AIを活用したクリエイティブな操作を可能にしているようです。
デモ動画を見ただけでもかなりワクワクしたのでぜひそちらもチェックしてみてください。
現在、Fireflyは招待制なので、早く使ってみたいという方は下記のリンクから登録してみてください
企業向けのクラウドサービス「NVIDIA AI Foundations」
NVIDIA AI Foundationsです。
大規模言語モデルの「NVIDIA NeMo(ニーモ)」。
動画や3Dまで含めた広い意味での画像生成AI「NVIDIA Picasso(ピカソ)」。
医療分野で活用されるAI「NVIDIA BioNeMo(バイオニーモ)」。
これらがセットになった企業向けのクラウドサービスです。
僕のようなエンドユーザーが直接お世話になることはなさそうですが、NVIDIA AI Foundationsを使って生み出されるサービスを使える日が来るのもそう遠い未来ではなさそうです。
最後に
おそらく、多くの人の生活に最も密接に関係してくるのは、GoogleのBardだと思います。
BingのAIチャット機能を使い始めてから、Google検索よりも便利だと感じることは増えてきたので、Bardの登場によってその勢力図がまたGoogleに戻っていくのか。Microsoftの勢いにのまれてしまうのか。結局、どっちも便利で併用していくのか。色々と楽しみです。
引き続き、AI関連の話題は情報を集めて、気になる話題があれば共有していきます。