YouTube用の動画を撮影する場合、ほとんどのケースではお持ちのスマホのカメラから始めるので良いと思ってます。
とはいえ、画質を良くしたい方はカメラの購入を検討されると思いますので、なるべく低予算でカメラを買うなら何が良いか、僕なりに考えてみました。
カメラのボディだけで10万円前後くらいのカメラを中心に紹介していきます。
目次
前提:YouTube動画撮影用カメラを選ぶポイント
まず大前提として、YouTubeの動画を撮ろうと思った時に、カメラのどんなところをチェックしたらいいのかまとめておきます。
細かいことを言えばキリがないので、僕が最低限ここだけはチェックしているというポイントに絞って紹介しますね。
フルサイズかAPS-Cかマイクロフォーサーズか
「フルサイズ」「APS-C」「マイクロフォーサーズ」というこの用語は全て、カメラのセンサーサイズの大きさを表しています。
すごいざっくりと解説しますが、フルサイズは画質がよく、背景ボケを作りやすくて、焦点距離が広めです。35mmのレンズをつけたら35mmの画角で撮影できます。画質が良いものの、フルサイズ機は総じて価格が高くなります。
APS-Cはフルサイズよりもセンサーサイズが小さく、フルサイズに比べると背景ボケがしにくくやや画質も劣りますが、価格はフルサイズ機よりお手頃です。焦点距離が少し伸びて、メーカーによりますが1.5〜1.6倍の距離になります。35mmのレンズをつけると50mmくらいになるため、寄りで撮りたい時に向いてます。逆に言えば広角で撮るのがしんどいことが多いです。
マイクロフォーサーズはさらにセンサーサイズが小さくなりますが、背景ボケしにくいことがここまでくるとむしろメリットになってきて、「手前にピントがあったから奥がボケちゃった」という事故が起きにくく、そういう意味ではYouTube向きではあります。スマホで撮るような手軽さで撮れます。
手ぶれ補正機能の有無
今回紹介するカメラはほとんど手ぶれ補正機能がないものばかりです。
低予算でカメラを選ぼうとすると、だいたい真っ先に手ぶれ補正機能を諦めることになります。
手持ちで撮影する機会がある場合は、もう少し予算をかけて手ぶれ補正機能の付いたカメラを買うか、手持ちの時だけスマホで撮るなどの切り分けが必要になると思います。
三脚に固定して撮影する場合は手ぶれ補正機能は不要なので、そういう意味でも三脚で固定して撮影する環境であれば予算をかけずに済むということになります。
バリアングルディスプレイかどうか
自撮りする時にこちら側にディスプレイを向けるようにする機能を「バリアングルディスプレイ」と言います。
YouTube用の動画って自撮りする機会が多いので、バリアングルディスプレイかどうかは気にしているポイントです。
ディスプレイを別途用意することで回避可能ですが、機材が一つ増えるだけで煩わしさが増すので、自撮りするかどうかによって判断してください。カメラマンが撮影についてきてくれるのであればなくても良いと思います。
10万円前後の予算でおすすめできるYouTube撮影向きカメラ
では、カメラのボディの価格が10万円前後のカメラを紹介していきます。
最初に言っておくと、残念ながらどの機種も手ぶれ補正機能がついてません。三脚に固定して使うのであればどれも実用レベルのカメラです。
SONY α7Ⅱ
まずは「SONY α7Ⅱ」。10万円以下で買えるフルサイズ機で、友人の高澤けーすけも大本命だと言ってます。
4Kでの撮影ができないことがデメリットではあるものの、正直フルHDで十分だと思います。
僕はCanonユーザーですが、今から動画始める方にはSONYをおすすめしていて、その理由としてレンズのバリエーションが豊富で安くて質の良いものが手に入りやすいからです。
CanonはRFマウントという方式に切り替わったばかりで、レンズのバリエーションがまだまだ少なく、どのレンズもちょい高めなんですよね。
そういう意味でも、まずはα7Ⅱから始めてみて、レンズの資産を生かしてステップアップするのがおすすめです。
一点、「ディスプレイがこちら側に向かない」のが大きなデメリットです。自撮り向きではないので、YouTubeの撮影には不向きなポイントになっちゃいます。
SONY α6400
次に「SONY α6400」。こちらは同じSONYでもAPS-Cのカメラです。
小型軽量なカメラなのに画質が良いのが特徴的。
バリアングルディスプレイではないものの、上向きにディスプレイが開いて自撮り時にモニターすることが出来ます。
α7Ⅱ同様、SONYのレンズ資産を今後生かせるのがメリットです。
フルサイズ機が良かったらα7Ⅱ、APS-Cでも良いならα6400がおすすめです。
Canon EOS RP
「Canon EOS RP」はα7Ⅱ同様フルサイズ機で画質が良く、4Kでの撮影も可能です。4K/24pとちょっとコマ数が少ないのがデメリットではありますが。
バリアングルディスプレイなので自撮りも手軽です。
CanonのEOS Rシリーズの特徴として、ボディに手ぶれ補正機能がついていなくても、レンズ側に手ぶれ補正機能がついていて、その補正でそこそこ耐えられるんです。レンズ側の手ぶれ補正機能が実用的なレベルかどうかは使う人のホールド力次第ではありますが。
個人的には動画撮影に限定すればかなりおすすめのカメラだと思ってます。
Canon EOS R10
「Canon EOS R10」はEOS RPと同じ価格帯のカメラで、こちらはAPS-Cです。
今回紹介するカメラの中では最も新しい機種で、正直かなり性能が良いため僕も買おうかと思ってるくらいです。
下記の記事でどのくらい優れたカメラなのか紹介してますが、個人的には「4Kの連続撮影時に熱で止まりにくい」ことがメリットだと思ってます。EOS R6で撮影してるとすぐ止まっちゃうので…。
ただ唯一、フルサイズ機ではないため、どんな画角で撮影するか次第ではEOS RPをチョイスした方がいいかもしれません。
Panasonic LUMIX GH4
最後にマイクロフォーサーズのカメラを一つ紹介しておきます。「Panasonic LUMIX GH4」です。今回紹介するカメラの中で最も古い機種です。(α7Ⅱと同じ2014年発売)
YouTuber御用達のカメラ「Panasonic LUMIX GH5」は人気がありすぎていつまでも値下がりしませんが、「GH4」なら安く手に入れることが出来ます。この記事執筆現在、価格.comで5万円でした。今回紹介したカメラの中で最安値です。
4Kでの撮影も対応しており、30pではありますが、僕が使ってるEOS Rも4K/30pで普段使っていて十分だと感じてるので問題ないと思います。
GH5よりも大きく劣る点を挙げるとするなら「手ぶれ補正機能がない」「30分以上連続撮影ができない」と、今回紹介した他のカメラのデメリットと同じなので、5万円程度で買えるなら十分なんじゃないかと。
スマホでの撮影を考えるならこちらを読んでください
カメラの購入を検討したものの、やっぱりスマホでの撮影でもいいかなと考えたあなた。下記の記事もぜひご覧ください。
この記事を読んだ上で、スマホでの撮影で十分か、カメラを買うべきかを考えて、またこの記事に戻ってくるとより理解が深まると思います。
そこそこお金をかけられるなら別の選択肢も提案できます
今回は低予算でカメラを買うならどれかという縛りでご紹介しましたが、ある程度の予算があるならもっとたくさんのカメラをご紹介できます。
カメラのボディだけで30〜40万円くらい出せるのであれば、下記の記事で紹介しているカメラの方がよりおすすめです。
また、カメラ以外にも撮影に必要な機材はいろいろとありますし、僕が使ってる機材の一例を掲載した記事を貼っておきますね。
僕が運営しているYouTubeチャンネル「はたらくch」で使ってる機材リストまとめです。