「エスカレートする」という動詞からエスカレーターという名詞が生まれたと思っていたら、実はエスカレーターが先にあって、そこからエスカレートという動詞が生まれそうです。
こういう雑学大好きなので、こんな感じの単語を集めてみました。
目次
逆成
先ほど例にあげたエスカレーターからエスカレートという言葉が生まれることを「逆成」というそうです。
Wikipediaに載っていた「逆成」についての解説文を引用します。
逆成(ぎゃくせい)とは、造語法の一つで、語の一部を形態素と誤解し、あるいはそのように見なすことにより、その「元の」形態の語を新たに作ること。
例えば、「たそがれ」(「誰そ彼」に由来)から出来た語に「たそがれる」がある。これは「たそがれ」の最終音節を動詞の連用形または派生名詞の語尾と見なし(または誤解し)、その動詞を逆成したものである。英語の例としては、名詞sightseeing(観光、sight-seeingに由来する)から逆成された動詞sightsee(観光する)などがある。
editorからedit
編集するという意味の動詞「edit」は、名詞の「editor(編集者)」が先にあって、そこから逆成で生まれた動詞だそうです。これはまさに今回のエスカレートすると同じタイプですね。
サンドする
挟むことを「サンドする」と普通に使ってますけど、サンドウィッチという名詞から生まれた動詞ですよね。
「サンドウィッチ」という食べ物の由来がサンドウィッチ伯爵から来ていることはあまりにも有名な雑学なので説明するまでもないと思いますけど、さらにそこから動詞になるなんて、人の名前がここまで残り続ける事例ってあまりない気がします。
ググる
いつからかGoogle検索することを「ググる」というようになって、今ではかなり市民権を得ていますよね。これもGoogleという社名・サービス名から動詞化したものです。
ヱビスビールから恵比寿駅
ここからはちょっと逆成の定義とはちょっとずれるのかもしれないですけど、でもなんか一緒の括りとして紹介しておきたい雑学が続きます。
恵比寿駅の名前の由来は地域が恵比寿だったわけではなく、ヱビスビールの工場があったからその名が付けられたそうです。
恵比寿で作ってるビールだからヱビスビールだと思ってましたが、逆なんですね。
キーウィという鳥に似た果物がキウイフルーツ
これもヱビスビールと恵比寿駅の関係と似たタイプの雑学で、キーウィという鳥に似た果物だからキウイフルーツという名前になったそうです。
レンズ豆に形が似てるからレンズ
さらにキウイフルーツと似た雑学で、レンズ豆の形に似ているため、カメラのレンズはレンズと名付けられたそうです。
そういや名前が一緒だなとは思ってたものの、関連性があるとは思わないので、意外性がありますよね。でもここまでくると逆成関係ないですね。
ソイビーンズはソイソースが語源
ソイビーンズで作られたソースだからソイソースではなく、先に醤油が海外でソイソースと呼ばれ、ソイソースの原料となる豆だから大豆のことをソイビーンズと呼ぶようになったそうです。
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「ん」が「n」と「m」になる時の違い
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最後に
逆成の実例を思ったより集められなかったので、今後も発見次第こちらの記事に追記していきます。
皆さんももしご存知の逆成がありましたら、Twitterやお問い合わせフォームよりご連絡ください。