音楽理論を学ぶべきかどうか、SNSでもたびたび話題になりますよね。例えば下記のような投稿がありました。
ツイッター見てると「自由な音楽をやりたいから音楽理論に縛られたくない」派と「自由な音楽をやりたいから音楽理論で守備範囲を広げたい」派がいて両者の感覚の違いがだいぶデカい。根本の思想が同じでも音楽理論に対する今までの接し方で印象が全然違う。しらんけど
— 衣澄はな (@izumi_hana_p) April 15, 2025
「学ぶと自由が失われる」とか「学ばない方がオリジナリティが出る」とか、その気持ちはちょっとだけわかるんですけど、僕自身は音楽理論を学んでよかったと心から思っている派です。
今日はその理由と、僕が感じている音楽理論のメリットをまとめてみます。
型を知ることで型破りができる
音楽理論を学ぶことで、既存のコード進行やスケールのパターンを理解し、それらを意図的に崩すことが独自の表現になったりします。
例えば、「カノン進行」と呼ばれるコード進行は多くのヒット曲で採用されてきましたが、これを知っているからこそ、あえて別のコード進行を選んだり、途中で変化を加えて面白みを足したりできます。
既存の型を学んでないと、それを意図的に破る・崩すことはできません。これによって自由な音楽制作ができると、僕は信じています。
共通言語として使う
音楽理論を学ぶことで、他のミュージシャンとのコミュニケーションがしやすくなるのもメリットの一つです。
感覚だけで音楽を作っていると、バンドで音楽を作るときやコライトするときにうまく伝えることができなくて困ることがあります。
共通言語として音楽理論を用いることでコミュニケーションを円滑に行うことができるのは強みです。
ちなみにここでいう音楽理論って、「海外旅行に行く時に困らない程度の英語の日常会話」くらいの感覚です。
音大に行かないといけないとかそんな高いレベルを求めなくて良くて、独学でサクッと学べる程度でも学んでおくほうが音楽人生が便利になりますし、何より楽しく豊かに過ごせると思います。
そもそも音楽理論を学ぶことは楽しい
音楽理論を学ぶ方が良いかどうかの前に、僕は自分の知的好奇心を抑えきれずに音楽理論を学んだタイプです。
最初は好きなバンドのコピーから入って行ったんですが、どういう理屈でこういうコード進行になるのかとか、コードネームに特殊なものがあったときになんでこんな表記になるのかとか。
知りたいことが山ほど出てきて、当時はインターネットがなかった時代なので、本を買ったり借りたりして少しずつ学んでいきました。
音楽理論を学ぶことが楽しいと思える人は、ぜひその欲求に忠実に学んでいって欲しいと思います。
最後に
自由に音楽を作りたいから音楽理論を学ばないっていう言葉は言い訳だと思っていて、学びたいと思ったら学べばいいし、学ぶのがめんどくさいと思ってもその気持ちに正直であって良いと思います。
ただ、バンドをやる場合は共通言語として音楽理論を使いたいので、ある程度の理論は知ったもの同士じゃないとかえって面倒になるはずです。
ダイアトニックコードくらいはちゃんと覚えて、あとはやりながらちょっとずつ吸収していくくらいが良いのかなと思います。