ミスター味っ子を改めて読むとぶっ飛んだマンガだったことに気づいた話

ミスター味っ子を改めて読むとぶっ飛んだマンガだったことに気づいた話
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マガジンで連載されていた「ミスター味っ子」という料理マンガは、僕が小さい頃に料理をするようになったきっかけでして、マンガアプリの「マガポケ」にて無料で読むことができるので読み返してました。

ただ、いま読んでみるとあまりにもぶっ飛びすぎていてびっくりしたので、いま感じたことをまとめておきます。

構成がめちゃくちゃ

料理をツールとして解決するっていうゴールだけが決まっていてそこに向かって構成を作ってるようで、話の流れがめちゃくちゃです。

例えば、料理を食べる人の感想がおかしいです。ミスター味っ子はさまざまな工夫を凝らしながら料理を作っていくんですが、料理を試食する回ではそれを順に回収していきます。

ピザの回だったとしたら、一口目に「まずは生地だが…」と感想を述べたのちに、再度ピザを口に運びながら「具はどうだろう」「最後にソースだが…」みたいな感じで、一口目では絶対に最後の工夫について味わえない謎の仕組みになってます。確実にソースは口に入ってるんですけどね。

また、料理の工夫を説明してないのに試食している素人がガンガン紐解いていくのも謎です。説明するっていうゴールだけ決まってるので、隠し味から何から何まで一口食べると全部わかってしまうという設定にせざるを得ないんですよね。

あと、特に序盤に起こりがちなんですが、対戦相手の料理を解析してそれを自分の料理に取り入れたりしてます。解析するまでは全然問題ないんですけど、なぜかその料理に近づけていくんですよね。

うまくいかないと食べ物を投げ捨てる

昭和の時代が反映されてるんだと思いますが、うまくいかない時の演出として作った料理をひっくり返したりしてます。

令和には考えられない演出ですが、巨人の星のちゃぶ台返し的な演出をしたかったんでしょうね。

1回や2回じゃないので、見ていて気持ちいいものではありません。

言葉使いがひどすぎる

さらに昭和を感じるのが、言葉使いのひどさと、謎にマウントをとりたがる登場人物たちです。

ミスター味っ子のことを「こんな子供が…」と上から目線の大人もいますし、味っ子自身も「こんなしょぼくれた爺さん…」という発言をしてたりして、倫理観がめちゃくちゃです。

おそらくギャップを演出する手法なんだと思いますけど、過剰だなと思いました。

その他にも時代を感じることが多い

時代を感じるものとして、当時の食文化ってこんな感じだったんだなと思えるエピソードもたくさんありました。

アボカドが珍しかったり、ピザのことを「ピザパイ」と呼んだり、ピザ生地のことを「ドゥ」と呼んだり。

ささみに梅を乗せた焼き鳥を見て「こんなの食えるのかよ」って発言してるシーンもありました。いまなら普通にありふれたメニューですけど、当時は珍しかったんですかね。

こういう時代を感じるものはむしろ興味深くて楽しかったです。

最後に

思い出のマンガなんですけど、改めて読み返すとめちゃくちゃすぎて、ここまでめちゃくちゃだとファンタジーとして捉えるしかないなと思ってしまいました。

マガポケにて無料で読めますので、気になった方はチェックしてみてください。

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