作家やミュージシャンの仲間と話すと、iZotopeの「Neutron 2」「Ozone 8」の話題は良く上がります。
どちらのプラグインもAIによる自動ミックス・マスタリングが便利でして、僕のようなミックスが得意ではないミュージシャンやDTMerは即導入した方が良いプラグインです。
目次
Neutron 2とOzone 8のAIが処理してくれる機能
Neutron 2は各トラックに挿して使うコンプやEQなどがセットになった「トラックの下ごしらえ」をしてくれるプラグイン。そしてOzone 8はマスタリング用のプラグインです。
この2つのプラグインは片方だけでも使えますが、両方持っておいた方がより一層便利なので、買うのであれば単品ではなくバンドルを買うのが良いと思います。
ノイズ除去プラグインのRX 7などを含む、iZotope社の人気プラグイン全部盛りのバンドルはこちら。僕はこれを買いました。
Neutron 2とOzone 8はAIによる自動処理だけのプラグインではないのですが、今日は「AIがミックスとマスタリングをしてくれる機能」にフォーカスしてみたいと思います。
正直この機能が優秀すぎて、最近ではまともにミックスしなくなってしまいました。ちょっとした音源制作やデモ程度であれば、音量バランスだけ整えたあとにこの2つのプラグインにお任せするだけで十分すぎるクオリティに仕上がります。
Neutron 2のTrack Assistant(トラックアシスタント)機能
ミックスするにあたり、コンプやEQを使った各トラックの下処理って重要ですよね。むしろここがミックス作業の軸と言ってもいいくらいだと思っていて、以前はこの作業に時間をかけてました。
僕がミックスが下手ということもあるんですけども、時間をかけたところでクオリティが跳ね上がる訳でもないため、普段は適当に済ませて、ガチの制作段階になったらレコーディングエンジニアさんにお願いすることが増えてしまって。
そんな僕みたいな、曲は作れるけどミックスはうまくないという方は、Neutron 2を導入すると時短できてクオリティも上げられるのでおすすめです。
Neutron 2をトラックにインサートしたら、「Track Assistant」ボタンを押します。
かかり方を選べるので、とりあえず適当に初期設定のまま下部の「Next」ボタンを押します。
楽曲を再生させるとAIがそのトラックの下ごしらえをしてくれます。
「Accept」を押したら完成です。
たったこれだけで、それっぽい感じになります。必ずしも正解にたどり着ける訳ではありませんが、ここからちょっといじればいいので、間違いなく作業時間短縮できますよ。
ちなみにNeutron 2には、Elements・Standard・Advancedの3段階のプランがありますが、Track Assistant機能が使えるのはStandard・Advancedの2つのプランのみで、Elementsでは使えませんのでご注意ください。
Ozone 8のMaster Assistant(マスターアシスタント)機能
Ozone 8はマスタリング用のプラグインで、Neutron 2と同じように「AIがマスタリングをいい感じにしてくれる」Master Assistantという機能があります。
マスタートラックにインサートして「Streaming・CD・Reference」のいずれかを選択します。
Referenceを選択すると、参考となる音源をAIに聴かせて、それに近い状態にマスタリングしてくれます。StreamingやCDを選んでもかなりがっつり音圧を上げてくれますので、とりあえずはStreaming・CDのいずれかを選ぶだけで良いと思います。
あとは再生ボタンをぽちっと押すだけでAIがいい感じにマスタリングしてくれます。
あっという間にマスタリングが完了します。こちらもNeutron 2同様、必ずしも自分にとっての正解にはならない可能性が高いですが、それっぽくはなるので作業時間はかなり短縮できます。
また、この機能もNeutron 2同様Elementsでは使えません。
Ozone 8とNeutron 2を連携させることも
Tonal Balance Control(トーナルバランスコントロール)という機能があり、Ozone 8でのマスタリング時にNeutron 2と連携させて、各トラックの調整も一緒に行うことができるんですね。
僕はまだあまり触れていない機能なので詳しくはないのですが、AIでの自動的なマスタリングよりもこちら目当てでこの2製品を使ってる方も多いようです。
この機能はOzone 8 AdvancedとNeutron 2 Advancedで使うことができますので、Elements・Standardはやめておいて、もう少しお金を出してAdvancedを選ぶのが良いと思います。
最後に
これらのソフトのおかげで楽曲制作の時間を生み出すことができました。
ガチのレコーディングは本職のレコーディングエンジニアに依頼すれば良いので、普段の楽曲制作についてはAIに任せてしまって良いと思いますよ。